令和3年5月(皐月)の行事予定nado

三方石観世音の手形・足形が若狭歴史博物館に展示される

 昨年夏に若狭三方縄文博物館にて県の民俗文化財に指定された石観世音の手形・足形等を展示していただきましたが、今回は小浜市にある県立若狭歴史博物館にて4月29日~5月30日まで展示されることになりました。お手足など身体の平癒を願う人々の信仰が1200年もの長きにわたって続いてきたその歴史に一人でも多くの方々にふれていただければと願っています。

ちょっと一休み

 三月下旬から4月初旬まで華やかな雰囲気にさせてくれたしだれ桜とソメイヨシノが本当に素敵でした。その一部ですが写真でお楽しみください。

 5年後に迫る石観世音の御開帳の歴史を振り返る

 当石観世音は、弘法大師が大岩に観音像を刻まれましてから1,200年余りの歴史を持ち、県内はもとより近隣の府県をはじめ各方面の多くの方々より“石観音さん”、または“片手観音さん”と称され、手・肩・足・腰等の病にご利益のある観音様として信仰され、現在も年間に述べ2万人余りの方々が参拝に来られます。
この観音像を護持するために、江戸時代後期の文化年間に臥龍院第24世の春山隣道和尚が村人とともに本堂を建てられ現在に至っています。この間200年余り地元が中心になって石観世音護持に努めてこられたことは驚嘆に値します。
ただ、この観音様は秘仏ですので、ふだんは厨子の扉を閉じ、前立の観世音菩薩様を拝んでいただいておりますが、33年に一度御開帳の機会を設けております。前回の御開帳が平成5年(1993年)でありましたから、次回は令和8年(2026年)になります。そこでこの三方石観世音の御開帳に関わる経過に触れてみたいと思います。

御開帳の経緯(「」内は石観世音沿革 巻一・巻二より)

〇 文化9年(1812年)
別当(兼職で別にその職を担当したの意味)臥龍院24世春山隣道大和尚本堂建築の計画を成し、各地信者の寄附を仰ぎ、翌10年堂宇(お堂)建立落成し、上棟式を挙行せられたり。口授し曰く(直接話して伝えるには)、以前はただ板囲いのはなはだ粗末なる辻地蔵様の堂宇なりと。
〇 安政7年(1860年)最初の御開帳
 最初の御開帳に関しては次のような二つの説が記録されている。
「当山石観世音略縁起」の末尾に「安政七庚申壬三月二日より六日までの御開帳のときにこれを記す」とあり、安政7年3月は西暦では1860年となる。
また、石観世音沿革の巻二では、「〝洗心語録〟に〝和尚出家得度前年御開帳縁起朗読〟とあり、〝老師(玄機和尚)の出家得度は文久二年七歳〟」とあることから石観世音の最初の御開帳は文久元年(1861年)と推察される。」と述べている。
ここでは、石観世音略縁起を重視して安政7年を最初の御開帳としておきたい。
〇 明治27年(1894年)正当三十三年の御開帳
 明治二十五年一週間の御開帳を成せしに参詣人の多きこと山のごとくはなはだ賑やかなりし。同二十七年一週間の御開帳を成す。(巻一)
明治二十五年一週間の御開帳で大賑わい 三石橋竣工と正当三十三年を兼ねての明治二十七年一週間の開帳。(巻二)
ここでも2回の御開帳が記されているが、〝正当〟とあるほうの(巻二)を選ぶ。
 昭和2年(1927年)正当三十三年の御開帳
 昭和二年三月十九日より九日間開帳。正当三十三年
宇野玄機老師は臥龍院上野舜頴師氏の宗務差し支えのため導師代行せらる。
〇 昭和23年(1948年)
昭和二十三年三月十八日より一週間。再鋳梵鐘 撞初式(つりぞめ式)
〇 昭和30年(1955年)
 昭和三十年四月十四日より一週間。客殿再建 上棟式(棟上げの式)。
〇 昭和35年(1960年)正当三十三年の御開帳
 昭和三十五年四月十七日より一週間。正当三十三年
〇 昭和46年(1971年)
 昭和四十六年十月十四日より一週間。水害復興報恩御開扉法要。
〇 平成5年(1993年)正当三十三年の御開帳
 平成5年10月14日(木)より20日。正当御開帳
〇 令和8年(2026年)
 令和8年10月に正当三十三年の御開帳を予定しています。

5 月 の 行 事 予 定

【お知らせ】
福井県が4月22日に新型コロナウイルスの感染が急拡大しているとして、県独自の「緊急事態宣言」を発出し、5月13日には「特別警報」を発令したこと、5月11日には国が「緊急事態宣言」を再度発出したことを受けて、当三方石観世音でも改めて対策を協議しました。その結果、ご参拝者の拝観につきましては、  5月1日(土)~31日(月)まで引き続き午前9時~午後3時とさせていただきますのでご協力のほどよろしくお願いいたします。

〇 5月11日(火)・北陸観音霊場会総会
 5月14日(金)・一斉清掃日
〇 5月18日(火)・月次法要&小浜無量講解散式
・月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっていますが、今回は小浜無糧講が今年度で解散となることもあり、月次法要と解散式を兼ねて今回に限り18日に法要を実施することになりました。ご了承ください。
 5月31日(月)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

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