令和3年7月(文月)の行事予定nado

矢部氏が地元に建てられた「三方石観世音分身 厨(くりや)観世音」

「矢部氏は三四郎家の長男で生来健康にめぐまれず拾九歳のみぎり生死の間をさまよう大患に襲われたり。時に若狭三方石観世音菩薩の霊徳広大なるを聞く。即ちその溪聲山色ゆたかなる大悲山に参籠し一心に観音の大慈を仰ぎ、病魔悉く退散す。由来観音信仰に生涯を通し、世のため人の為め無我の奉仕をささげ…云々」と矢部三四郎氏銘にあります。三方石観世音と越前町厨観世音の関係はここから始まったのです。

氏は後に、三方石観世音の関係者との合意を得て、昭和31年には奥の院の雄滝を挟む左手断崖に社殿を配置し天坊魔王を祭祀して、毎年11月3日に奥の院大祭を行ってきました。しかし昭和40年からは両方の協議により奥の院大祭は奥の院火祭りと改称され、三方区の祭礼として7月17日に石観音が行うことになり今に至っています。

県の指定有形民俗文化財となった石観世音のお手足形の
   保存について話し合う

   1200年余り続いている

〝石観世音菩薩の信仰とお手足の魅力〟を後世に!

 「石観世音菩薩のご利益は、手足はもとより体の不自由な祈願者が本堂のご宝前にお供えされている手足形を借り受けて〝南無大慈大悲石観世音菩薩〟と唱えながら病むところをさすり観音様の慈悲の手にすがることで病が快癒するといわれ、快癒したあと新しい手形足形をご宝前にお供えするお手渡しの習慣があり、そのときに返納された手形足形はお手足堂に奉納する習わしとなっております。このお手足形等による信仰は本堂建設の江戸時代のころからだと思われます。・・・・・・
・・・・・・医学が発達した今日でさえもなかなか治らない病気や怪我、障害などをかかえた人達が〝霊験あらたかな〟当山へのお参りが多く、全国各地から手形足形の借り受けやお返しの奉納は途絶えることもなく続いており、観音信仰の篤さを表しています。・・・・・・
・・・・・・今後はこれらのお手足形を郷土の大切な歴史民俗資料として、また郷土の貴重な宝として大切に展示ならびに保管するとともに、1200年余り続いている〝三方石観世音菩薩の信仰とお手足の魅力〟を後世に大切に守り継がれていくことを願っています。」
~「」内は、2020.3.31福井県教育委員会発行
〝三方石観世音の手足形等奉納品調査報告書はじめに〟より引用~

こうした歴史を背景にした石観世音のお手足形が、東京武蔵野美大の神野先生との出会いをきっかけとして調査が始まり、福井県の有形民俗文化財に指定されるまでに至りました。そして昨年4月には縄文博物館で、今年5月には若狭歴史博物館でこのお手足形が展示されました。今後はこの石観世音のお手足形の有益な保存について様々な角度から検討することになるでしょう。

7月の行事予定

〇 7月4日(日)・三方区民石観世音奉仕作業
〇 7月7日(水)・一斉清掃日・花採り
〇 7月17日(土)・月次法要・十七夜火祭り
月次法要(午前8時30分)
は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
石観世音十七夜&奥の院火祭り(午後7時30分)は、地元各組の組長さん方のご協力を得て、提灯・松明・護摩木お焚き上げ等の準備を行い、十七夜火祭りに備えます。
〇 7月18日(日)・石観世音大祭(午後2時)
・この日の大祭に参拝して念ずれば、観世音菩薩様と特別の縁を結ぶことができる日、功徳のある日と云われています。
 7月31日(土)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

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