令和3年10月(神無月)の行事予定nado

強風で倒れた「洗心園記」の説明板修復される

玄機和尚の入寂(にゅうじゃく)の地「洗心園」記とは!

玄機和尚は安政3年(1856年)に宇野儀左衛門家の4男として誕生し、幼名は友吉と称し、76才の生涯を禅学に励まれたといいます。
当時臥龍院は、30名を超える雲水が禅僧として修行する道場であり、また厳しい禅僧としての学問の修行道場でもありました。ここで学んだ友吉は、7才のとき出家を志しました。そのときの父親の「出家をすれば親子の縁をきる慣い、和尚になるまでは実家の敷居をまたぐことは許されない。」との厳しい叱責にも決意を変えず出家して「玄機」と称したのです。
そして15才にして大本山永平寺に上山して、さらに厳しい修行を終えて全国行脚の旅に出られ、禅学に励まれたということです。その後和尚は、明治15年に京都の安正寺の住職に迎えられ、さらに禅の修行や仏学について研鑽を深めて明治23年には広島の広福寺の住職に、そして32才で宮津の巨刹(キョサツ・大きな寺)智源寺の住職となりました。
これをきっかけに、両親との誓いを守ること二十有余年出家以来初めて生家の敷居を跨(また)ぐわけですが、時すでに両親とも他界していたということです。

そして大正5年に故郷の人々に迎えられた玄機和尚は、還暦を迎えられたことをきっかっけに「洗心園」建設に着手されました。その後、曹洞宗能登別院主として招請され、昭和4年には洗心園に帰り翌5年に76才の生涯を終えられたのです。
郷土が生んだこの玄機和尚、「身を持する事常に厳しく、雲水の行こそ禅僧の修行」との考えは、高潔なる人を作り真髄を極めた学問の道と相まって近世稀にみる禅僧であるとの声高く、宗門会の信望を担われたということです。

参拝者の笑顔に安堵の秋季彼岸大祈祷会

秋季彼岸大祈祷会は、コロナ感染拡大が広がっている状況でもありましたので、残念ながら7月18日の大祭大祈祷会の時のように全600巻の大般若経の読み上げは行われませんでした。
けれども、一日を通しての参拝者の数は今年一番の賑わいでした。良心方丈様と良祥様お二人の祈祷法要のときは、三密を避けての状態でしたが、静かな中にも厳かな雰囲気が漂うすばらしいひとときでした。
祈祷法要が終わったあとも、三方区女性部の方々による特産のいがまんじゅうや草餅の販売などで賑わう様子や、久々に会う方々との語らいなどで、しばし楽しいひと時を過ごされている姿を見かけることもできました。
心配していたお天気やコロナ感染に関しても、何事もなく無事に秋季彼岸大祈祷会を終えることができたことにほっとしています。皆様ありがとうございました。

10 月 の 行 事 予 定

〇 10月3日(日)・一斉清掃日
〇 10月10日(日)・臥龍院山門落慶法要
〇 10月13日(水)・安全地蔵尊祭
・神明橋手前にある安全地蔵尊の法要の日です。
〇 10月17日(日)・月次法要・奉賛会祈祷会
月次法要 毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっていま す。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
奉賛会祈祷会 区民皆様の安全・安泰を祈って斎行する祈祷法要の日です。通常の場合は、法要の後に宿坊にて昼食をはさんで奉賛会会員の懇談会を行いますが、今回も昨年同様コロナ感染防止のため、法要後に委員長からの簡単な挨拶のみとさせていただきます。
 10月31日(日)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和3年9月(長月)の行事予定nado

石観世音物故歴代世話方様の追悼法要が厳かに行われました!

 昨年に引き続き、本年もまたコロナ禍のもとでの物故世話方様の施食会となりましたが、コロナ感染に十分配慮された上での皆様のご出席を得て厳かに追悼法要を行うことができました。ありがとうございました。
「板囲いの甚だ粗末な辻地蔵様のような堂宇(どうう)」(石観音沿革 巻一より)であったお堂に替わって、江戸時代後期の文化十年(1812年)に石観世音本堂が建立されてから「世話方の制度」が始まりました。この「世話方制度の変遷」につきましては、令和元年の「石観音だよりNo.9」に詳しく述べましたのでここでは触れませんが、今日までに100名余りの三方区の先人の方による世話方様のお蔭で現在の石観世音が存在していることを思えば、その功績の偉大さは区民として誇るに値すべきものであると確信します。
今では、このコロナ感染禍の時期を除けば1年間に2万5000人ほどの参拝者を迎えて人々の健康や幸せに寄与するほどにその存在感を示しつつあります。令和8年10月には、区民の皆様の支援も得て三十三年に一度の御開帳を迎える予定です。この三方石観世音をこれまで守り続けてこられた世話方様の後を受けて今後も長く守っていくことができるよう頑張りたいものです。

<お知らせ>コロナ感染拡大のため三方石観世音の拝観時間(午前9時~午後3時)を、8月11日から8月の末日としていましたが、緊急事態宣言の期間が国も県も伸びたことにより、9月12日までとなりました。ご協力の程宜しくお願い致します。

毎月の一斉清掃で汗流す委員たち!

 最近の大雨等で奥の院の天坊魔王の小さな社殿の屋根にもたれかかるように松の木が倒れ込み、あわや・・・と思われるほどでした。今回の一斉清掃日では、それを電動鋸などで倒木を処理する班と本堂付近の参道のツツジ等の剪定や落ち葉、雑木等を処理する班とに分かれて半日作業で大汗をかきながら頑張りました。倒木の枝の処理等はある程度できましたが、幹の処理は、後日地元の木材会社の仕事師にお任せすることになり、社殿をいためることなく作業を終えることが出来ました。
写真は、しばし休憩をとりながら参道の剪定や清掃に取り組んでいるところです。溝の落ち葉や剪定後の枝葉の片づけもなかなか大変です。ひと汗かいた後のひとときの語らいもまた楽しからずやです。ご苦労様でした。

参拝者の一言紹介(5月~6月の参拝自由ノートより)

いつもありがとうございます。お参りができてうれしく思っております。(滋賀県 ご夫婦)
左手の回復、お願い中です。よろしくお願い致します。(愛知県 男性)
妻の右ヒザと右手首がなおります様お願いします。(京都府 ご夫婦)
手足が回復しますように。今日は結婚記念日でお参りに来ました。(滋賀県 ご夫婦)
ようやくここを訪ねることができました。すてきな仲間に感謝、家族に感謝です。ありがとうございました。またこれますように。(福井県 女性)
いつも御守護を頂き誠に有難うございます。人の命を預かる職務に携わる者として、この世の全ての方々が幸せに、そして安全に過ごせます様お願い致します。ここ数日間落ち着かない様子がある為、家族に心配をかけることのないよう、常に平常心で居れる様、努力します。コロナが早く終息します様に・・・・・・。(福井県 女性)
ひざの痛みがとれますように。父母、義母の腰、足がよくなりますように、よろしくおねがいします。(福井県 女性)
85才、80才と成りますがお陰様で元気で過ごさせて頂いて居ります。御指示のお蔭と思って居ります。段々と年令により遠くなってきました。次回は又体調の良い時に参拝したく思います。(京都 ご夫婦)
70才になりました。お陰様で元気で過ごさせてもらっております。(滋賀県 男性)
お陰様で念じてお守りを病んでいる方に持って行ってあげると皆様元気になられ、笑顔がかえって来ます。もちろん私も健康にさせていただき感謝でございます。(福井県 女性)
初めてお参りしました、前の国道はよく通りますが。姉が舌癌で検査です。一日も早く治ります様に!!(滋賀県 男性)
毎年家族5人で来れています。来年も5人で来られます様に!!(京都府 ご家族)
年縞博物館へ来たことで立ち寄ることになりました。資料や研究本など興味深く目を通させていただきました。ありがとうございました。(大阪府 女性)

9 月 の 行 事 予 定

〇 9月2日(木)・一斉清掃日
〇 9月17日(金)・月次法要・花取り
・毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
〇 9月19日(日)・花立て
〇 9月20日(月)・彼岸入り ・彼岸準備(午前)
〇 9月23日(木)・彼岸の中日 ・秋季彼岸大法要
〇 9月26日(日)・彼岸明け ・片付け(午後)
 9月30日(木)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

令和3年8月(葉月)の行事予定nado

区あげての十七夜火祭りを無事終えることができました!

昨年に引き続き、本年もまたコロナ禍のもとでの十七夜火祭りとなりました。一日でも早くこうした状況が収まり、コロナ禍以前の日常が取り戻せるようにとの願いのもと、三方区民の代表の方々や各組の組長さんたちのご協力を得て護摩祈祷法要を行うことができました。
この日の早朝に私たちの取り組みを喜んでくれるかのように、境内の片隅で幼虫の殻から抜け出して間もない新しいセミの命が飛び立ったことが印象的です。

18日の縁日に賑やかに行われた大祭大祈祷会!

本年の大祭祈祷会は、未だコロナ感染防止のため通常の形ではありませんでしたが、方丈様と3人のお坊様によって大般若経の読み上げを行うことができました。
このとき読み上げられた大般若経は、それまでの経本が百年たって痛みが激しく使用が難しくなったため、平成18年に多くの皆様のご寄付により全600巻がそろえられたものです。これによって毎年当山大祭と春秋彼岸の年3回拝むことができています。

妙法の滝の排水溝の修復作業に汗流す!

春先から取り組んでいる妙法の滝の水の排水溝整備は、以前のパイプではどうしても落ち葉等が詰まり参道に水があふれて困るので、石積みにしてごみ処理しやすい形にしようとなり、その作業が写真のように進みました。

妙法の滝の排水溝修復のための地ならしと前日までに準備された排水溝用の長石を設置し、その後の整地まで進みました。完成もま近です。

8月の行事予定

〇 8月6日(金)・一斉清掃日
〇 8月9日(月)・施食会準備
〇 8月10日(火)・物故世話方施食会
〇 8月17日(火)・月次法要
・毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
〇 8月24日(火)・地蔵盆
 8月31日(火)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

令和3年7月(文月)の行事予定nado

矢部氏が地元に建てられた「三方石観世音分身 厨(くりや)観世音」

「矢部氏は三四郎家の長男で生来健康にめぐまれず拾九歳のみぎり生死の間をさまよう大患に襲われたり。時に若狭三方石観世音菩薩の霊徳広大なるを聞く。即ちその溪聲山色ゆたかなる大悲山に参籠し一心に観音の大慈を仰ぎ、病魔悉く退散す。由来観音信仰に生涯を通し、世のため人の為め無我の奉仕をささげ…云々」と矢部三四郎氏銘にあります。三方石観世音と越前町厨観世音の関係はここから始まったのです。

氏は後に、三方石観世音の関係者との合意を得て、昭和31年には奥の院の雄滝を挟む左手断崖に社殿を配置し天坊魔王を祭祀して、毎年11月3日に奥の院大祭を行ってきました。しかし昭和40年からは両方の協議により奥の院大祭は奥の院火祭りと改称され、三方区の祭礼として7月17日に石観音が行うことになり今に至っています。

県の指定有形民俗文化財となった石観世音のお手足形の
   保存について話し合う

   1200年余り続いている

〝石観世音菩薩の信仰とお手足の魅力〟を後世に!

 「石観世音菩薩のご利益は、手足はもとより体の不自由な祈願者が本堂のご宝前にお供えされている手足形を借り受けて〝南無大慈大悲石観世音菩薩〟と唱えながら病むところをさすり観音様の慈悲の手にすがることで病が快癒するといわれ、快癒したあと新しい手形足形をご宝前にお供えするお手渡しの習慣があり、そのときに返納された手形足形はお手足堂に奉納する習わしとなっております。このお手足形等による信仰は本堂建設の江戸時代のころからだと思われます。・・・・・・
・・・・・・医学が発達した今日でさえもなかなか治らない病気や怪我、障害などをかかえた人達が〝霊験あらたかな〟当山へのお参りが多く、全国各地から手形足形の借り受けやお返しの奉納は途絶えることもなく続いており、観音信仰の篤さを表しています。・・・・・・
・・・・・・今後はこれらのお手足形を郷土の大切な歴史民俗資料として、また郷土の貴重な宝として大切に展示ならびに保管するとともに、1200年余り続いている〝三方石観世音菩薩の信仰とお手足の魅力〟を後世に大切に守り継がれていくことを願っています。」
~「」内は、2020.3.31福井県教育委員会発行
〝三方石観世音の手足形等奉納品調査報告書はじめに〟より引用~

こうした歴史を背景にした石観世音のお手足形が、東京武蔵野美大の神野先生との出会いをきっかけとして調査が始まり、福井県の有形民俗文化財に指定されるまでに至りました。そして昨年4月には縄文博物館で、今年5月には若狭歴史博物館でこのお手足形が展示されました。今後はこの石観世音のお手足形の有益な保存について様々な角度から検討することになるでしょう。

7月の行事予定

〇 7月4日(日)・三方区民石観世音奉仕作業
〇 7月7日(水)・一斉清掃日・花採り
〇 7月17日(土)・月次法要・十七夜火祭り
月次法要(午前8時30分)
は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
石観世音十七夜&奥の院火祭り(午後7時30分)は、地元各組の組長さん方のご協力を得て、提灯・松明・護摩木お焚き上げ等の準備を行い、十七夜火祭りに備えます。
〇 7月18日(日)・石観世音大祭(午後2時)
・この日の大祭に参拝して念ずれば、観世音菩薩様と特別の縁を結ぶことができる日、功徳のある日と云われています。
 7月31日(土)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

令和3年6月(水無月)の行事予定nado

登山道や大風で傷んだ参道等の整備活動に精出す

毎年春先には石観音委員が登山道の整備活動を行います。石観音本堂裏から1500メートルほど続く登山道の倒木や枯れ木・枯れ枝などの整備や草刈りなどに精を出した後の展望所から眺める三方五湖周辺の景色は疲れを癒してくれます。
この登山道は、昭和14年に三方区民総出で第一展望所まで開発され、戦後に中年会の皆さんにより第二・第三展望所まで開発され、今に引き継がれています。

登山道の倒木の処理や大風で倒れた観世音菩薩像の説明板の修復、妙法の滝の水の排水溝の整備など一斉清掃で取り組んでいます。

平成30年2月に大本山永平寺へ上山された安藤良祥さまがこの度帰山されました。今後のますますのご活躍をお祈り申し上げます。

参拝者の一言紹介(3月~5月の参拝自由ノートより)

〇二人ともヒザが早くなおります様!(京都府 ご夫婦)
〇右ヒザ痛みも少しとれたようでありがたいです。(福井県)
〇晴天の日にお参りできて有難うございます。いつもお守りいただき感謝しております。(京都府 ご夫婦)
〇夫が元気になりますように!(福井県 女性)
〇3人目の男の子が誕生しました。ほんとうにありがとうございました。(滋賀県 ご家族)
〇お陰様でお守り様をお渡しした方がすごく病気もご回復されて喜ばれています。感謝の一言です。(福井県 女性)
〇いつもありがとうございます。主人84才、私73才。お陰様で先日、西国33ケ寺を7日間でお参りすることが出来ました。今は感謝のみです。(愛知県 ご夫婦)
〇おかげさまで毎日健康に暮らせています。ありがとうございます。一日も早くコロナの終息を願うばかりです。(滋賀県 男性)
〇久しぶりに三方様にご参拝させていただき、良い思い出になりました。(滋賀県 男性)

三方石観世音周辺のあざやかな新緑の景色です。

6月の行事予定

【再びコロナ関連のお知らせ】
コロナ感染が全国的に広がり、終息がまだまだ予想できない状況のなか、国は5月末日まで大都市部を中心に「緊急事態宣言」を発出しています。福井県も引き続き特別警報を出しました。こうした状況を受けて当三方石観世音でも改めて対策を協議しました。その結果3密対策をしっかりとること・消毒・マスクの着用等の感染対策をとったうえで、これまでの「午前9時~午後3時までの拝観時間」を5月31日(月)まで延長させていただきますのでご協力のほどよろしくお願い致します。

〇 6月11日(金)・一斉清掃日
 6月17日(木)・月次法要
月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
〇 6月18日(金)・厨(くりや)観音大祭
越前町の厨観音に三方石観世音から委員長ほか2名が代表で出席します。
 6月30日(水)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

令和3年5月(皐月)の行事予定nado

三方石観世音の手形・足形が若狭歴史博物館に展示される

 昨年夏に若狭三方縄文博物館にて県の民俗文化財に指定された石観世音の手形・足形等を展示していただきましたが、今回は小浜市にある県立若狭歴史博物館にて4月29日~5月30日まで展示されることになりました。お手足など身体の平癒を願う人々の信仰が1200年もの長きにわたって続いてきたその歴史に一人でも多くの方々にふれていただければと願っています。

ちょっと一休み

 三月下旬から4月初旬まで華やかな雰囲気にさせてくれたしだれ桜とソメイヨシノが本当に素敵でした。その一部ですが写真でお楽しみください。

 5年後に迫る石観世音の御開帳の歴史を振り返る

 当石観世音は、弘法大師が大岩に観音像を刻まれましてから1,200年余りの歴史を持ち、県内はもとより近隣の府県をはじめ各方面の多くの方々より“石観音さん”、または“片手観音さん”と称され、手・肩・足・腰等の病にご利益のある観音様として信仰され、現在も年間に述べ2万人余りの方々が参拝に来られます。
この観音像を護持するために、江戸時代後期の文化年間に臥龍院第24世の春山隣道和尚が村人とともに本堂を建てられ現在に至っています。この間200年余り地元が中心になって石観世音護持に努めてこられたことは驚嘆に値します。
ただ、この観音様は秘仏ですので、ふだんは厨子の扉を閉じ、前立の観世音菩薩様を拝んでいただいておりますが、33年に一度御開帳の機会を設けております。前回の御開帳が平成5年(1993年)でありましたから、次回は令和8年(2026年)になります。そこでこの三方石観世音の御開帳に関わる経過に触れてみたいと思います。

御開帳の経緯(「」内は石観世音沿革 巻一・巻二より)

〇 文化9年(1812年)
別当(兼職で別にその職を担当したの意味)臥龍院24世春山隣道大和尚本堂建築の計画を成し、各地信者の寄附を仰ぎ、翌10年堂宇(お堂)建立落成し、上棟式を挙行せられたり。口授し曰く(直接話して伝えるには)、以前はただ板囲いのはなはだ粗末なる辻地蔵様の堂宇なりと。
〇 安政7年(1860年)最初の御開帳
 最初の御開帳に関しては次のような二つの説が記録されている。
「当山石観世音略縁起」の末尾に「安政七庚申壬三月二日より六日までの御開帳のときにこれを記す」とあり、安政7年3月は西暦では1860年となる。
また、石観世音沿革の巻二では、「〝洗心語録〟に〝和尚出家得度前年御開帳縁起朗読〟とあり、〝老師(玄機和尚)の出家得度は文久二年七歳〟」とあることから石観世音の最初の御開帳は文久元年(1861年)と推察される。」と述べている。
ここでは、石観世音略縁起を重視して安政7年を最初の御開帳としておきたい。
〇 明治27年(1894年)正当三十三年の御開帳
 明治二十五年一週間の御開帳を成せしに参詣人の多きこと山のごとくはなはだ賑やかなりし。同二十七年一週間の御開帳を成す。(巻一)
明治二十五年一週間の御開帳で大賑わい 三石橋竣工と正当三十三年を兼ねての明治二十七年一週間の開帳。(巻二)
ここでも2回の御開帳が記されているが、〝正当〟とあるほうの(巻二)を選ぶ。
 昭和2年(1927年)正当三十三年の御開帳
 昭和二年三月十九日より九日間開帳。正当三十三年
宇野玄機老師は臥龍院上野舜頴師氏の宗務差し支えのため導師代行せらる。
〇 昭和23年(1948年)
昭和二十三年三月十八日より一週間。再鋳梵鐘 撞初式(つりぞめ式)
〇 昭和30年(1955年)
 昭和三十年四月十四日より一週間。客殿再建 上棟式(棟上げの式)。
〇 昭和35年(1960年)正当三十三年の御開帳
 昭和三十五年四月十七日より一週間。正当三十三年
〇 昭和46年(1971年)
 昭和四十六年十月十四日より一週間。水害復興報恩御開扉法要。
〇 平成5年(1993年)正当三十三年の御開帳
 平成5年10月14日(木)より20日。正当御開帳
〇 令和8年(2026年)
 令和8年10月に正当三十三年の御開帳を予定しています。

5 月 の 行 事 予 定

【お知らせ】
福井県が4月22日に新型コロナウイルスの感染が急拡大しているとして、県独自の「緊急事態宣言」を発出し、5月13日には「特別警報」を発令したこと、5月11日には国が「緊急事態宣言」を再度発出したことを受けて、当三方石観世音でも改めて対策を協議しました。その結果、ご参拝者の拝観につきましては、  5月1日(土)~31日(月)まで引き続き午前9時~午後3時とさせていただきますのでご協力のほどよろしくお願いいたします。

〇 5月11日(火)・北陸観音霊場会総会
 5月14日(金)・一斉清掃日
〇 5月18日(火)・月次法要&小浜無量講解散式
・月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっていますが、今回は小浜無糧講が今年度で解散となることもあり、月次法要と解散式を兼ねて今回に限り18日に法要を実施することになりました。ご了承ください。
 5月31日(月)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

令和3年4月(卯月)の行事予定nado

春季彼岸法要が行われる

本来、三方石観世音の春と秋の彼岸会と夏の大祭の3大行事では、方丈様の唱えられる法要と4人のお坊様が全600巻の大般若経(各回200巻)を力強く唱えられる様子が特徴ですが、大変残念なことではありますが、コロナ感染防止の最善の予防策をとるため、今年も方丈様お一人の内献法要という形にならざるを得ませんでした。

それでも昨年とちがうところは、大般若経を本殿に提示出来た事や地区の女性部の方々のご協力で、地元名物のいが饅頭等の販売を実施するなど元気で明るい雰囲気をつくっていただいたことです。多くのご参拝の皆様にも喜んでいただけたのではないかと自負しているところです。ありがとうございました。

三方盆梅展は3月16日で終了しました。多くの方々に観覧して頂きました。ありがとうございました。写真での盆梅展も楽しんで頂けましたら幸いです。

参拝者の一言紹介(令和3年1月~3月の参拝ノートより)

 おかげ様でこうしておまいりが出きて本当にありがとうございます。本年もお道からはずれませぬようにお導きくださいますよう願い致します。家族一同健やかに過ごせますように!(福井県の方)
 10日にお参りすると1000日お参りしたことになると有線で聞き、出かけてきました。雪の観音様もすてきで新たかな気持ちになりました。今年も頑張ろうという気持ちになりました。(福井県 女性)
 昨年一年コロナやすべてのものからお守り下さりありがとうございます。千日参りに来れなくてとても残念でした。今日、来れて本当に感謝しております。いつも良い方にお導き下さりありがとうございます。全世界の人々が幸せにくらせます様に・・・。一日も早くコロナが収束することを心から願っています。(福井県 女性)
 妻が両足で長い間苦しんでいましたが、去年頃から良くなり大変喜んでいます。有難うございました。(滋賀県 男性)
 今年、はじめてお参りさせて頂きました。左足が良くなります様にお願い致します。(滋賀県 女性)
 令和3年もよい1年でありますように…。家族皆、健康で過ごせますようお守りください。(福井県 ご夫婦)
 いつもお世話になりありがとうございます。ご守護を受けているからか大難を小難に抑えることが出来ている日々です。日々感謝の心を忘れずすごしていきます。(試験前日にてご参拝させて頂きました。)
2月7日、無事試験から帰宅しました。県外(京都)に出向いた為、今回は断念し、このようなコロナのご時世もあり、控えさせて頂こうと考えておりましたが、周囲の方(家族・勤務先)の理解あって受験を決意し、旅立ちました。幸い、トラブル・事故なく終えることが出来ましたのもご守護のお蔭と存じます。結果はどうあれ、先ず家族に感謝し、ここにお礼を申し上げたいと存じます。ありがとうございました。ここにご報告申し上げます。(福井県 女性)
 いつも見守って頂き感謝しております。毎日初心に戻り、自分のやりたい事、自分ができる事を全力で楽しみながら過ごせていることに感謝します。今日頂いたパワーとお力を人の為に注げれば幸いです。いつもありがとうございます。今日も一日がんばります。(福井県 女性)
 念願の石観音様にお参り出来まして涙が出る位有難いです。**、白髪、***の足他全部おまかせ致します。万々歳、ありがとうございます。(滋賀県 ご夫婦)
 友人に紹介いただき、参拝ができました。左手首が一日も早くよくなりますように。また、義母の足も少しでも歩きやすくなりますように。ありがとうございました。(福井県 ご家族)
〇 健康にすごせます様に!梅まつりきれいに咲いていました。(福井県 ご夫婦)

4 月 の 行 事 予 定

〇 4月4日(日)・一斉清掃日
 4月9日(金)・民俗文化財指定のお手足形の貸し出し(若狭歴史博物館)
〇 4月17日(土)・月次法要
月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
〇 4月18日(日)・敦賀福寿講ご参拝
 4月29日(木)~5月30日(日)・福井県立若狭歴史博物館にて福井県の文化財に指定された三方石観世音の手形・足形等奉納品の展示が行われます。
 4月30日(金)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

 

 

 

 

 

令和3年3月(弥生)の行事予定nado

1月24日に文化財火災防ぎょ訓練の実施を行いました!

三方石観世音のお手足形が昨年八月に福井県の有形民俗文化財に指定されたことから、「文化財防火デー」に併せて、若狭町所在の文化財収容建築物を対象とした火災防ぎょ訓練が1月24日に実施されました。当日は、消防隊四隊・消防ポンプ車4台、関係職員や来賓、取材記者、石観音委員等総勢40名余りの大人数で、当石観世音としては初めての訓練が行われました。

この「文化財防火デー」は、昭和24年1月26日に、法隆寺金堂壁画が火災により焼損したことを契機に、貴重な文化財を火災等から守り後世に伝えるという趣旨で決められたそうです。石観世音のお手足形もこの趣旨にそって守っていきます。

1月の文化財火災防ぎょ訓練実施に引き続いて
2月8日には石観音委員を中心に防火訓練が実施されました!

この日は、小型動力ポンプを使って石観音委員中心に初期消火のための防火訓練が行われました。写真にあるように2000リットル入り水槽二つを準備して観音川から水を取り入れ、初期消火の訓練が行われました。今年度夏には4万リットルの水が入る初期消火のための防火水槽も境内下に備えられると聞いています。明治28年に原因不明の火災で本堂が焼失し、明治33年に再建されて現在のように復興するまでには大変でしたが、こうした備えが出来上がるとそのような不安も少なくなり安心です。

三方盆梅展準備に汗流す

例年三方盆梅愛好会の皆様のご協力を得て実施している盆梅展開催の準備が雪のため少々遅れて22日に行われました。
今年の盆梅は、暖冬の昨年に比べると開花はやや遅いものの、これから徐々に大きく見事な花を咲かせて見頃を迎えることになりそうです。
今回の盆梅展は、本堂境内を中心に展示しているところが昨年と違うところです。昨年までは本堂内に10鉢ほどの盆梅を展示しましたが、外の盆梅に比べて暖かくなると1週間あまり早く花が散り始めるので、今年はできるだけ多くの盆梅を外に展示して見て頂こうとなりました。盆梅を楽しみにご参拝を計画されておられる方は、機会を見つけてご覧いただければと思います。

盆梅が運び込まれた22日の時にはまだツボミ状態がほとんどですが、この後2月の終わりから3月の上旬にはどの盆梅も見事な花を咲かせて見る人の目を楽しませてくれることでしょう。

3 月 の 行 事 予 定

〇 2月22日(月)~3月14日(日)・三方盆梅展が行われます。
三方盆梅愛好会と三方石観世音の共催という形で三方盆梅展が石観音境内で行われます。見学時間は午前8時より午後4時までです。ただし、開花状況等により開催期間は変更されることがあります。
 3月7日(日)・一斉清掃日
〇 3月17日(水)
・月次法要
月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
・彼岸入り
彼岸入りの初日に幕張等お彼岸の準備を行います。
〇 3月20日(土)・彼岸の中日
・春季彼岸会の祈祷法要が行われます。ご参拝者のご健康とご繁栄を祈願いたしますとともに、三方石観世音の永代祈祷家の法要も行われます。
〇 3月23日(火)・彼岸明け
・彼岸明けのこの日の午後にはお彼岸の片づけ作業を行います。
 3月31日(水)・月末の合同祈祷
・17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。

 

 

令和3年2月(如月)の行事予定nado

2月2日は節分です!厄祓い・歳祝いの祈祷をどうぞ!

 2021年の立春は2月3日(水)です。「立春」にはこの日から春が始まるという意味があり、「二十四節気(にじゅうしせっき)」のひとつで最初の節気にあたります。季節を分ける日は、「立春」「立夏」「立秋」「立冬」と4回あり、春夏秋冬それぞれが始まる日の前日のことを「節分」といいます。ですから立春の前日、2月2日(火)が新しい年の最初の節分となります。

この季節の変わり目には、邪気(鬼)が生じると考えられており、その邪気を追い払う儀式として、豆をまいて鬼を追い払う行事が定着してきたといいます。それほどに冬から春になるこの時期は1年の境目となるため、「立春」は新年を迎えるのと同じくらい大事な日とされ、「節分」の日に豆をまいて鬼を追い払う行事が庶民に定着してきたようです。

ただ、この「立春」などは、春夏秋冬の1年間の4季節を24に分けた「二十四節気」の一つであり、あくまで太陽の位置によって定められるものであって、月の位置によって決められる太陰暦でいう「旧正月」とは異なります。そのため「旧正月」は毎年替わり、今年の場合は2月12日となっています。

さて、三方石観世音では、例年行っております厄祓い・歳祝いのご祈祷が2月2日の節分の日に執り行われます。厄歳・歳祝いの方、また一般の方、どなたさまもお参り頂きますようご案内申し上げます。

ただ、コロナ感染を防ぐために、三密にならないことやマスクの着用、手洗い、消毒等につきましては十分気をつけたいと思いますので、ご参拝の皆様におかれましても、その旨ご了承のほどよろしくお願い致します。ご祈祷の要領は下記の通りです。

【節分当日の厄払い・歳祝いの特別祈祷】
〇日時 2月2日(火)午前9時より
(厄払い・歳祝いの祈祷料は5,000円ですが、上限はありません。)
〇場所 三方石観世音本堂

手作りの融雪パイプが大活躍!

直径25cm余りのパイプを利用して、観音川の一部の水を取り込み参道に流して融雪しています。これにより車で本堂裏まで登ることができるのです。

年賀状に見る一言のいくつかを紹介します!

お観音様のお加護をいただき、新年を迎えております。事務所皆々様の御健康とご多幸をお祈り申し上げます。(福井県 女性)
本年がより良い年であります様に心よりお祈り申し上げます。何時もお力をいただき感謝致します。今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。(大阪府 女性)
コロナ、コロナで大変です。友だちグループは石観音さまが大切で、お蔭様にて元気を頂いております。有難うございます。(福井県 女性)
また友人とお参りさせて頂きます。(京都府 ご夫婦)
春になったらおまいりによせて頂きます。(福井県 ご夫婦)
牛のように残りの人生、歩きたい。(福井県 男性80歳)
コロナ、コロナで大変ですね。いっぱいのギンナンありがとうございました。寒さの折、体をあたためるのによい食物ですね。今年も友をいっぱいお参りさせていただきます。その節はよろしく。(福井県 男性)
いつもおまいりさせていただいています。足・腰の手術のたびにお世話になっています。又、今年もお礼に行かせていただきます。皆様もお元気でおすごし下さい。(福井県 夫婦)
賀状ありがとうございました。又、お詣りさせて頂きます。(京都府 ご夫婦)
本年もいろいろとお忙しいと思いますが、お体を大切に頑張って下さいますようにお願い申し上げます。(福井県 男性)
長年の皆様の活躍が実りましたね。おめでとうございます。昨年息子たちが片手観音様につれて行ってくれて、今足もおだやかです。ありがとうございます。(岐阜県 男性)
早々に賀状をいただきありがとうございました。すっかり足腰が弱り、思うように歩けなくなりましたが、またお参りさせていただきたいと思っております。今年もよろしくお願いいたします。(福井県 男性)
早々に有難うございます。貴重なお葉書を大切にいたします。(大阪府 女性)

2 月 の 行 事 予 定

 2月2日(火)
・節分の厄祓い・歳祝い特別祈祷
・一月末日の合同祈祷もこの日に併せて行います。
〇 2月17日(水)
・月次法要
月次法要は、毎月17日に行うご祈祷希望者のための合同祈祷の日になっています。もちろん祈祷を希望していない方でも自由にお参りできます。ご祈祷内容はご本人のご希望の内容となります。
・稲荷大祭
当山の稲荷神社は伏見稲荷の御分霊を受け、玉崎大明神、玉鶴大明神が祭られています。
〇 2月20日(土)~3月14日(日)・三方盆梅展が行われます。
三方盆梅愛好会と三方石観世音の共催という形で三方盆梅展が石観音境内で行われます。見学時間は午前8時より午後4時までです。ただし、開花状況等により開催期間は変更されることがあります。
 2月28日(日)・月末の合同祈祷
17日の月次法要と同様、ご祈祷希望者のための月末の合同祈祷日です。